Seneca

叡智によって、激動の世の中を生き抜こう

中村元先生以外の訳の『スッタニパータ』

『スッタニパータ』のといえば、中村元先生というイメージでしたが、2015年に講談社学術文庫から出た『スッタニパータ』は、荒牧典俊先生・本庄良文先生・榎本文雄先生の3名の共訳となっております。けっこう最近です。中村元先生とはまた違うニュアンスを楽しめます。

それにしても、娑婆世界で勤めをしておりますと、なかなか1冊の本を読み通すことすら難しいと日々感じております。

『スッタニパータ』は易しい言葉遣いで、だれもが理解しやすい文章で構成されていますが、それでも1冊まるごと読むのはかなり骨が折れますので、いろんなページをとにかく適当に読んでおります。

そうすると、いつも新たな発見がありますね。本当に宝の宝庫だと感じております。

さて、岩波と講談社のそれぞれの『スッタニパータ』ですが、各章ごとに訳を照らし合わせて読んでいくことができますので、本当に面白いですね。

岩波文庫のほうでは、「犀の角のようにただ独り歩め」というフレーズが有名です。いろいろなところで紹介されており、仏教に関心のある人ならば、一度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。中村先生のリズム感ある訳だと感じます。

講談社では「ひとり離れて修行し歩くがよい、あたかも一角の犀そっくりになって」となっています。うーーん、少し長いかな。。

訳の比較で面白かった部分はまた、後日とりあげてみたいと思います。眠くなりましたので今日はここまでにしようと思います。