スッタニパータ四章で、仏教修行のすさまじさを再確認
スッタニパータが数ある経典の中で、最も古いものであることは有名ですが、その中でも、特に四章が古いようです。つまりは、初期の仏教の、さらに初期を知ることができそうです。というわけで、四章を集中的に読んでみました。
いつもどおり、中村元先生の訳で読んだわけですが、正直言うと、かなりラディカルな印象を受けました。過激です。
まず、出家することのすさまじさというか、エグさを知ることができます。「仏教修行ってすごいな・・・」という印象です。
盗賊や猛獣・他宗教の人から襲われる危険性があっても、恐れてはいけないみたいなことが書いてあります。また、寒さ・暑さに負けてはならず、食べ物も貯蔵してはいけないとも・・・。そして医術もおこなってはならぬと・・・。(なんですと!?)
命がけの修行をしなさいってことですね。
釈尊が生きていた時代は、食べ物が生産されて、豊かな時代だったらしいと前に書いたものの、やはり、出家は多くの危険が伴う生き方だったであろうことは間違いないでしょう。最初期の仏教徒は本当に厳しい修行をしていたようで、命を危険にさらしていた人は多くいたのでしょう。
もう生きることにすら執着をするな、といった感じです。
あと、とにかく「学問」「儀式」「戒律」といったものは、心を清めるを得る手段としては、否定しています。(「智慧」は否定してない。)
釈尊亡き後、仏教は大きく変遷を遂げていき、
「学問」的な要素も深まっていきます。
「儀式」も取り入れていきます。
「戒律」もつくられていきます。
こうした変遷(=発展)はすべて、スッタニパータ四章を読めば、否定されてしまうことになります。。。
と、いうわけで、スッタニパータはとてもラディカルな経典です!!